ヴィクトリア・ヴォルチコワ

【主な成績】

02ソルトレイクシティ五輪9位、03世界選手権5位、99-02欧州選手権3

 

エレガントでスケールが大きくて、とても綺麗なのに絶望的に押しが弱い。つまり彼女は、とても「残念」なスケーターだったと思います。技術は目立つところも地味でベーシックなところも良く出来ていたし、美貌だったし。でも、キャラクターが強烈でないからこその、優しくて穏やかな味わいが、ある意味ではあったんですよね。「もっと強くなろう、ヴォルチー」。よくこう言いながら、彼女の今一歩の演技を観ていました。その一方、どこか気弱げで優しいムードが好きでもあったんですよね。それじゃダメなのに(苦笑)

 

 

01-02シーズン

SP「月光」、FS「風と共に去りぬ」

 彼女のことを「良いな」と思ったのは、このシーズンのFSから、でした。SPは静かな曲が逆に押しの弱さを引き立ててしまっていた印象もありますから。逆にFSは、古風でスケール感のある楽曲が、長身を活かした滑りを最大限に引き立ててくれていた。その一方で、やや古めかしいからこそ、彼女の大人しやかなところにも、何気に似合っていたんですよね。でもやはり、あの肢体をあの曲に乗せて悠々とスパイラルをするところが、とても素敵でした。

(振付:エレーナ・マトヴィエワ)

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=v08AZvjE8as&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=4UO6FKK0yQk&feature=player_detailpage

 

 

02-03シーズン

SP「ピタンドロス」、FSG線上のアリア/四季」

 彼女のキャリアのピークだったシーズン。長身でゆったりした滑りのせいもあって「メリハリが無い」と言われることも多かった彼女ですが、このSPは素晴らしかったですね。元々ジャンプは高く、スピンの軸もタイトなので、これをとても上手く使っていました。冒頭のダブルアクセルのインパクトはとても大きい。そして、そうやってインパクトをつけながら、実際にはゆったりした音楽を、テンポよく滑っていました。一転してFSは、存分にゆったりと滑っていた趣があります。「G線上のアリア/四季」はズーリンにとって大事な音楽のようですが、この作品も素晴らしかったですね。もちろん「四季」のところでテンポを上げたり、速くて華やかなスピンを見せてくれたりはします。でも、何よりも印象に残るのは、アリアに乗せた優美でスケールの大きな滑りでしょう。イナバウアーがとりわけ印象的でした。

(振付:アレクサンドル・ズーリン)

 

SPhttps://www.youtube.com/watch?v=nSYP6qg6Z7s

FShttps://www.youtube.com/watch?v=SGqYEPefnOg

 

 

04-05シーズン

SP「ある愛の詩」、FS「ドクトル・ジバゴ」、EXThere you’ll be

 元気だった彼女を観られた、最後のシーズンですね。彼女は、他の何人かと同じように、新方式の採点に、ジャストフィットはしなかった。ただ、適合しようと努力した結果、細やかになったステップが演技に絶妙のメリハリをつけれくれたり、取り入れたスピンのポジションがとても美しかったり(特にレイバック)、様々な効果はあったと思います。そして、ロシア人スケーターなら一度は滑っておきたい(?)ララのテーマをはじめ、叙情的な美しい音楽も彼女によく似合っていました。NHK杯の解説で、有香さんが「彼女が滑っていると、周りの空気が綺麗になるよう」と言っていましたが、確かにそんな、清楚で優美な空気を、彼女はいつも纏っていたと思います。

(振付:ニコライ・モロゾフ)

 

SPhttps://www.youtube.com/watch?v=6bXBnDCzyyU

FS: https://www.youtube.com/watch?v=yXnlEWQqpk4

 

 

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