イリーナ・スルツカヤ(ロシア)

【主な成績】

02ソルトレイクシティ五輪銀メダル、0205世界チャンピオン

 

 凄く「強い」んだけど、その言葉の似合わないスケーター。いつも明るく溌剌としていて、愛くるしくて、観ていて思わず笑みが零れてしまうような、正のエネルギーに満ちたスケーターです。卓越したジャンパーだけど、同時にとても柔軟性があって、表現も柔らかい。隙は無いけど硬い印象は無くて、健康的でキュートで、幸福そうな姿が何よりも似合うスケーター。流石はロシアの国民的ヒロインだと思います。

 

 

9798シーズン

SP「ワルツ」、FS「ロシア民謡」

 典型的「若いジャンパー」のプログラムです、SPFSも。素のキュートさで誤魔化してはいるんだけど、実際は走って跳んでるだけ、確かにジャンプは高いけど表現としてはイマイチ、という。全体的に垢抜けない感じで、トレードマークのビールマンスピンも、いまひとつ綺麗ではなかったし。

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=LO43HKDKoSQ&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=LGEXdhyRhak&feature=player_detailpage

 

 

9900シーズン

FS「カルメン」、EX「フリー・ユアセルフ」

 大スランプを経ての復活のシーズンですが、変われば変わるものですね。全体的にシェイプアップして体型が変わり、ひっつめていた髪はショートカットに、野暮ったかった衣装も洗練されて、ついでのように、得意だったジャンプは誰にも真似の出来ない高さと難易度に。そしてSPは静かな音楽で情感豊かに滑ってみたりしたので、更に更に驚こうというもの。ただFSは、彼女には似合っていなかったと思う。彼女はとても動きが柔らかいので、ビシバシとメリハリをつける動きは苦手のように見えます。そして「カルメン」というのは、露骨にそのメリハリが必要な、ビシバシとした音楽ですから。ただ、復活の名刺代わりには良かったのかな、とも思う。

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=oVddMvsxLME&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=eFXR16F-A68&feature=player_detailpage

 

 

0001シーズン

SP「カルチャー」、FS「ドン・キホーテ」、EX「シンドラーのリスト」「Timeless

 全体的にテンポが良くて、彼女の持ち味がよく活きる作品が散りばめられたシーズン。軽やかなデジタル音楽のSPもそうですが、何よりFSが、キトリの存在感そのものだった。芸術性云々よりも、明るくて溌剌としていて、弾けるようにジャンプを跳んでいく。それは彼女の最大の美質でもあるんですよね。EXも然り。リリカルな「シンドラー」もそれはそれで素敵ですが、高速のスピンや軽快なステップを組み入れつつ、コケティッシュにお洒落に味付けた「Timeless」が凄く良かった。

(振付:エレーナ・マトヴィエワ)

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=WRf0syHORQA&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=B625Ey2bwVc&feature=player_detailpage

EXhttp://www.youtube.com/watch?v=sbX65TB9O5Y&feature=player_detailpage

 

 

01-02シーズン

SP「セレナーデ」、FS「トスカ」、EXCotton eyed Joe

 哀愁漂うノスタルジックなSPは、素朴な味わいが彼女にぴったり。そして後半、すべて片足で流れるように刻むストレートラインステップが素晴らしい。作品自体も、彼女の滑りや動きの柔らかさを強調する、美しい流れの作品でした。ただFSは、明らかなプログラムミスだと思う。確かに彼女はパワーも持ったスケーターだから、この音楽を表現することは出来る。でも、いかんせん暗いんですよ。破滅でなくて命を演じた方が、彼女には圧倒的にハマる。だからその分、カウボーイ姿で健康的なお色気を振りまいたEXで、飢えを満たしてしまいました。

(振付:ジュゼッペ・アリーナ)

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=2uIvHWQ7vyY&feature=player_detailpage

FS: http://www.youtube.com/watch?v=uuO2eZ8kLgg&feature=player_detailpage

EXhttp://www.youtube.com/watch?v=pBtGob1AVZg&feature=player_detailpage

 

 

 

0203シーズン

SP「ヴィクトリー」、FS「椿姫」、EX「貴方の声に心が開く」

 何も考えずにパワフルに滑りきればいい、という意味では、SPはよく出来た作品。ただFSは、相変わらずプログラムミスだなぁと思います。音楽の繋ぎ方が良くないし、ヴィオレッタの何を演じたいのか、それともオペラのストーリーを一旦切り離して、音楽表現に徹したいのかが不明瞭。このシーズンの収穫はEXでしょう。蕩けるような歌声が、彼女の動きの柔らかさと絶妙に融けて、今までに無いしっとりした艶やかさを醸しだしていた。メゾソプラノの高すぎない声も、彼女にはよく似合っていました。

(振付:マルガリータ・ロマネンコ)

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=207xgP1ISAI&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=z6hMXYgYZ9A&feature=player_detailpage

EXhttp://www.youtube.com/watch?v=qql51Zj9e_E&feature=player_detailpage

 

 

0304シーズン

SP「序曲とロンド・カプリチオーソ」、FS「ワンダーランド/クロアチアン・ラプソディ」

 家族や自分自身の病気で、真っ当に滑ることも叶わなかったシーズンですが、最後の最後、辛うじて世界選手権で滑ったのがこれ。はっきり言って、印象を云々するほどの完成度でも無かったと思う。そして痛々しかった。FSについては、次のシーズンに素晴らしい演技を見せてくれたので、それだけが実りだったシーズンではないでしょうか。

(振付:ヴァチェスラフ・ヴォイタック)

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=1evwXy5TJHY&feature=player_detailpage

 

 

0405シーズン

SP「淑女とならず者」、FS「ワンダーランド/クロアチアン・ラプソディ」、EX「キャット・ウーマン」

 現代音楽というセレクトは今までに無かったし、あくの強い曲なので正直不安でしたが、蓋を開けてみれば、彼女のSPの代表作に数えてもいい作品に仕上がったと思います。キュートでコケティッシュな表現はいかにも彼女らしいし、0102シーズン以来久しぶりで、彼女の最高の演技を観られただけでも嬉しかった。そしてFSは、小難しさが何も無い、とてもいい作品。彼女には、複雑なドラマは要らないし、あざとい泣きは似合わない。ただ弾けるように輝いて、幸福を滑っていればいいんです。そして「ワンダーランド」は、それを実現させてくれるプログラムでした。最後にEXは…ご愛嬌ですね。

(振付 SP:イーゴリ・ボブリン、FS:ヴァチェスラフ・ヴォイタック)

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=iQi2HcUZFu0&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=zek69FhRfBc&feature=player_detailpage

 

 

0506シーズン

SP「死の舞踏」、FS「マリオ・テイクス・ア・ウォーク/ルンバ/フラメンコ」、EXYou Promised Me」「Anytime, Anywhere

 結果はともかくとして、プログラムには最初から、チャンピオンの風格が漂っていました。SPでは、圧倒的なパワーを見せつけながら、すべてが一気呵成に流れてゆく。一転してFSは、燦々と輝く太陽のような存在感で、溌剌と滑りきる。確かに、ビールマンの連発が鼻につくと言えばそうなんですが、何やっててもいいような気がしてしまうんですよね、彼女がニコニコしてると、つい…

(振付:セルゲイ・ペチュコフ)

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=8QmAhFM5v80&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=xKvX8U9WH9g&feature=player_detailpage

 

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