サラ・マイヤー

【主な成績】

06トリノ五輪8位、0608世界選手権6位、11欧州チャンピオン

 

 ここに書いてある記事の更に4年前、ソルトレイクシティ五輪の頃から、知ってはいたスケーターです。確かこの目で観たこともある。でも、何も思い出せない。駆け出しの彼女はそんな滑りをしました。そんな彼女の花が咲いたのは、「スイスのスケーターならこれ」という技、スピンに磨きをかけてから。女子には珍しい、一芸を以て己を表現出来るスケーターになりました。速さと美しさと独創性を兼ね備えたスピンをハイライトに、フェミニンで優しい雰囲気を纏う、まさしく花のようなスケーター。第一線が長かった彼女ですが、キャリア最後に、そんな境地に辿り着きました。

 

 

05-06シーズン

SP「ネバーランド」、FS「ヴァイオリンとオーケストラのためのボレロ」

 最初に彼女の演技に目が行ったのは、この時のSPでしょう。穏やかで幸福感のあるメロディと、繊細な身のこなしが見事に調和していた。実際には、細かいことをしつつも、かなりのスピードで滑っていたんですが(元をただせばスポーティ系)。一転してFSは、マーシャルアーツを観ているような、女子にはかなり独特の振付です。陰影のあるラテン音楽と合わせて、かなりの格好良さを漂わせていました。

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=SQ_hHbOU4MQ&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=9x0VXAqSV6s&feature=player_detailpage

 

 

06-07シーズン

SP「アランフェス協奏曲」、FS「菊次郎の夏/プライドと偏見」、EX「メモリー」

 とりあえずは調べてみて、SPの音楽がアランフェスだったことに驚いた(苦笑) 伸びやかな、通常のフラメンコナンバーだと思っていたので。そして私の中では彼女のイメージを決定付けているのが、このシーズンのFSです。清楚で可憐で、配されたスピンがいちいち花のようで、という。彼女のスピンは、他のスイス勢や歴代の名手と違い、決してべらぼうには速くないのですが、地味に正確な軸と、さりげないけれど独創的なポジションの数々が秀逸でした。

 

SP: http://www.youtube.com/watch?v=-NkyPgVwS44&feature=player_detailpage

FS: http://www.youtube.com/watch?v=ndnBy01W5go&feature=player_detailpage

 

 

07-08シーズン

SP「パッチ・アダムス」、FS「黒のラフォリア/紅い秋」

 彼女の中の、優雅で優しい部分を凝縮したようなシーズンです。穏やかな幸福感に包まれたSP、そして愁いを帯びた優雅さのFS。どちらもシンプルですが、じっと観ていて飽きない作品。それから個人的には彼女と言えばフライングからのアップライトスピンのヴァリエーションが好きなのですが、マイナーチェンジを繰り返された中では、このシーズンのものが1番お気に入りです。

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=kzeHpaAjLyY&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=87liDNE1Q-w&feature=player_detailpage

 

 

08-09シーズン

SP「サンバ/ブラジリアンス」、FS「黒のラフォリア/紅い秋」

 実はラテンも度々使っている彼女ですが、彼女が滑ると典型的なサンバというよりは、明るくてフェミニンで、嫌味の無いコケティッシュさが漂う、とても可愛い作品になります。そう、私が彼女に「フェミニン」という言葉を思いついたのは、実はこのプログラムを観ていた時でした。

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=gEUhzo35mjE&feature=player_detailpage

 

 

09-10シーズン

SP「サンバ/ブラジリアンス」、FS「ロミオとジュリエット」

 FSの音楽はプロコフィエフとニーノ・ロータの組み合わせで、それはフィギュアの世界にはよくあることなんですが、彼女にはニーノ・ロータ一本が良かったんじゃないかと、この作品を観てつい思います。ジュリエットのキャラクターは合ってるんですよ。曲が切り替わった瞬間が、物凄く愛らしい。だからこそ、プロコフィエフの斬新な音楽が、ちょっと蛇足に思えるのが残念です。

(振付 SP:タチアナ・ドルシニナ、FS:サロメ・ブルーナ)

 

FShttp://www.youtube.com/watch?v=DKY4lMPcIEQ&feature=player_detailpage

 

 

10-11シーズン

SPSamba Para Una Sola Nota」、FS「コレラの時代の愛」、EX「アメリ」

 地元開催の欧州選手権のためだけに、アマチュアに留まったラストシーズン。SPはサンバというよりは、背景に聞こえるピアノがジャズっぽい印象を受けるのですが、その音を全部とらえて、細かい動きでキラキラ感を演出する、前回にも増して可愛いサンバです。そして、憂愁のラテンを使ったFSは、静かに優雅。長いキャリアのラストを飾るのに相応しい、美しい作品ばかりでした。EXはフィギュアではよく使われる音楽ですが、彼女の作品がひときわ可憐な印象だったと思います。

(振付:サロメ・ブルーナ)

 

SPhttp://www.youtube.com/watch?v=2nw0ZvRfTGo&feature=player_detailpage

FShttp://www.youtube.com/watch?v=QvjvxFvubLo&feature=player_detailpage

EXhttp://www.youtube.com/watch?v=RHhQu-nZWdA&feature=player_detailpage

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